土地売却の流れと注意点|高く売るコツや税金について

土地売却のコツや注意点を徹底網羅 税金や確定申告の注意点とは

土地を売却してより多くの利益を得るには、さまざまなコツや注意点があります。土地売却の流れを知ることも重要ですが、それだけではおそらく損をしてしまうでしょう。損をせずに売買を成功させるには、税金などの経費を理解することが重要です。そのほかにも、業者選びや土地の見せ方、確定申告の利用方法など大切なことは多くあります。ここでは土地の売却を成功させるために、売却の流れから費用を抑える方法、様々な注意点などを理解していきましょう。

土地売却の流れ

土地売却を行う主な流れは以下の通りです。

  1. 買い手募集の活動
  2. 購入希望者より購入証明書を渡される
  3. 重要事項説明書について買い手に説明や交付
  4. 購入希望者から契約金入金
  5. 売買契約書に署名押印して契約を締結
  6. 決済が完了したら鍵を渡して取引終了

まずは不動産会社に仲介を依頼し、チラシや不動産ポータルサイトに物件情報を載せて買い手を集めます。そして購入希望者が現れたら、購入の意思を示す購入証明書が売主に渡されますが、これ自体に法的拘束力はないので注意してください。その後、重要事項説明を買い手に説明し、この段階で最終的な値下げ交渉も行われます。あとは購入希望者から契約金入金、売買契約書の締結、物件の引き渡しをして売買は完了です。

土地をより高く売る為のポイント

土地を高く売るためには、様々なポイントがあります。例えば業者の選び方や土地の見せ方を一工夫するだけでも効果が期待できると考えてください。

土地は出来るだけ綺麗な状態に

土地は更地の状態だったとしても、手入れをしていないのであれば雑草だらけになっている可能性があります。また、ゴミが捨てられているといった状態もあるため、購入希望者に現地案内を行う前に業者に頼んで綺麗にしておきましょう。少し出費は必要になりますが、状態の良くない土地のままだと減額交渉される可能性もあるので注意が必要です。

複数の業者に査定を依頼する

土地の査定依頼をする場合、必ず複数の業者に依頼をするようにしてください。業者によって査定基準は異なるので、できるだけ高く査定をしてくれる業者を探すようにしましょう。ただし、相場よりも高い金額を提示してくる業者には気を付けてください。こういった業者は専属専任媒介契約を結び、囲い込みを行ってくる可能性があります。

そのため、あくまでも相場内で高い査定金額をつけてくれる業者を選ぶようにしましょう。また、業者が査定額の根拠を明確に答えられるかどうかも業者選びでは重要だと考えておいてください。

土地売却の実績がある業者に依頼する

不動産会社は業者によって得意な物件や、不得意な物件があります。マンションや戸建ての売却は得意だが、土地の売却は得意ではないという場合もあるのです。そのため、業者を選ぶ場合は土地売却の実績がある業者に依頼するようにしましょう。または大手ではなく、地域に特化している業者に依頼するのも高く売るコツのひとつです。ただ、どちらにしてもその土地のメリットとデメリットを、ともに把握して対応できる業者であることがまずは重要になります。

全国地価マップで土地の相場を知る

不動産売買において、相場を知ることはとても大切なことです。相場を知らないと、業者の査定が適切な金額かどうかが判断できません。つまりは信頼できる業者を見極めることができないということです。そこで、自分の土地の評価額を資産評価システム研究センターが運営している全国地価マップで確認しておきましょう。なお、国土交通省の土地総合情報システムによって実際の取引価格も知ることが可能です。

土地のアピールポイントを考えておく

土地をアピールするうえで、どういう立地かが重要になります。交通の利便性や近くにスーパーや病院があるかなど、アピール出来る点を探してまとめておくと良いでしょう。例えば駅近であれば、マンションやアパート建設のために土地を購入したい業者に向けて売却することも可能です。駅から離れた閑静な立地なら、静かに子育てをしたいファミリー層に需要があります。立地によって想定できる買い手も変わってくるため、やはりどういう立地かを理解することは大切です。

土地売却に掛かる費用

土地を売却する場合、さまざまな費用が掛かってきます。適切な資金計画を立てるために、事前にどういった費用が発生するかを押さえておきましょう。

印紙代

郵便局などで購入出来る印紙を不動産売買契約書に貼付し、消印をすることで印紙税を納めます。なお、契約金額ごとに印紙税は異なるので注意してください。2020年3月31日までの間に作成されたものは、軽減税率が適用された以下の税額となります。

契約金額 印紙税
1万円以下 非課税
10万円以下 200円
10万円超50万円以下 200円
50万円超100万円以下 500円
100万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 10,000円
1,000万円超1億円以下 30,000円
1億円超5億円以下 60,000円
5億円超10億円以下 160,000円
10億円超50億円以下 320,000円
50億円超 480,000円

抵当権抹消登記費用

不動産売却を行う場合、抵当権抹消登記が必須となります。手続きは法務局で行い、その際に登録免許税として不動産ごとに1,000円を支払わなくてはいけません。また、これらの手続きを司法書士に依頼するのであれば、5,000~20,000円程の手数料を支払う必要もあると覚えておいてください。

仲介手数料

不動産売買が成立した際、業者に報酬として仲介手数料を支払わなければいけません。この手数料の上限は法律で決まっています。そのため、業者によって手数料は異なり、媒介契約を結ぶ前であれば交渉も可能です。特に立地に優れている物件であれば買い手も見つかりやすいので、手数料値下げにつながる良い交渉材料になるでしょう。また媒介契約によっても、手数料値下げ交渉は有利に運べるので、遠慮せずに交渉してみてください。なお、手数料上限の計算方法は以下の通りです。

売買金額 手数料
200万円以下部分 5%+消費税
200万円超400万円以下部分 4%+消費税
400万円超部分 3%+手数料

売買金額が400万円超えの場合は、以下の計算方法で上記をまとめて計算することができます。
仲介手数料=(売電価格×3%)+6万円+消費税

土地売却の税金について

土地売却にはさまざまな税金が発生します。しかしさまざまな特別控除も用意されているので、土地売買で余計な支払いを減らすためにも、税金と控除制度については必ず把握するようにしましょう。また、そのほかにもローンが残っている土地、相続した土地の売却に関する注意点も理解していってください。

土地売却では4種類の税金の支払いが必要

土地の売却では、所得税・住民税・印紙税・復興特別所得税の支払いが必要です。なお、所得税と住民税は、以下の方法で算出された譲渡所得をもとに納税額が決まります。

譲渡所得=売却価格-[取得費+取得諸費用+譲渡費用]

また、物件の所有期間によって、所得税と住民税は異なるので以下を確認してください。

所有期間 税率
短期譲渡所得(所有5年以下) 譲渡所属税39%(所得税30%、住民税9%)
長期譲渡所得(所有5年超) 譲渡所属税20%(所得税15%、住民税5%)

また、復興特別所得税として基準所得税額の2.1%の納税も必要となります。

様々な特別控除も受けられる

土地売却には譲渡所得を控除できる特例がいくつか用意されています。損をしないためにも、必ず把握しておくようにしましょう。

公共事業のために売却した際の5000万円の特別控除の特例

個人所有の土地を道路や公園などの公共事業のために譲渡した場合、その土地の対価補償金として最大5,000万円の特別控除を受けることができます。なおこの特例を受けるためには、いくつかの要件を満たす必要があるので注意してください。主な要件は以下の通りです。

  • 譲渡所得の対象とならない土地(棚卸資産等)でないこと
  • 収用等による土地の譲渡であること
  • 同一事業において複数回の土地の譲渡があった場合には、最初の譲渡に限られること
  • その土地について、公共事業の施行者から最初に買取りの申出を受けた者であること
  • その土地の買取りの申出から6カ月を経過した日までに譲渡するものであること

特定住宅地造成事業のために売却した際の1500万円の特別控除の特例

個人所有の土地を地方公共団体などが、譲渡住宅の建設や宅地の造成や特定の民間宅地造成事業、都市計画による利用を目的として買い取った場合などに、最大1,500万円の特別控除が受けられます。

抵当権がついている場合はローン完済の必要がある

抵当権がついている土地の売却では、原則ローンを完済していないと売却することができません。もしローンが残っている場合は、土地の売却金もしくは自己資金で完済することが一般的です。ただし、住宅ローンの滞納があり、物件売却時に住宅ローンを完済できないという条件を満たしていれば、任意売却という手段も可能だと覚えておきましょう。

なお、任意売却を行う場合は債権者の同意が必須です。そして物件売却後でもローンが残っているのなら、無理のない範囲で毎月支払う必要があるということも理解しておいてください。

相続した土地の売却なら相続登記が必要

親から相続した土地を売却する場合、相続登記をして自分名義の土地にする必要があります。売却自体は被相続名義でも可能ですが、おそらく買い手は見つからないでしょう。まず相続登記は相続人同士で、その土地を誰の名義にするか遺産分割協議を行います。それを基に遺産分割協議書を作成し、法務局で登記の手続きを行うといった流れです。

土地売却で確定申告が必要なとき

土地売却で利益が出たとしても、損失が出たとしても必ず確定申告をするようにしてください。どちらにしても、損をすることはありません。

売却によって譲渡所得が発生した場合

土地売却をして得た金額から、取得費と取得諸費用、譲渡諸費用を除いても利益が出た場合は譲渡所得の申告をしなくてはいけません。確定申告は、土地売却した年の翌年2月16日~3月15日の間に行うので忘れないようにしてください。

譲渡損失があった場合も申告は必要

損益通算によって、譲渡損失の金額をほかの所得から控除することが可能です。そのため、損失があったとしても確定申告は必ず行うようにしましょう。ただしこの特例を受けるには下記の条件を満たす必要があります。

  • 売却を行った年の1月1日時点でその不動産を5年以上所有している
  • 売却する不動産は居住用である

 

売却の際の注意点

土地売却では、気を付けなければ損をしてしまうケースが多くあります。あとになって、知っておけばよかったと後悔しないためにも、事前にどういった注意点があるのかを理解しておきましょう。

査定金額だけで判断しない

査定金額はあくまで相場以内であるということが重要です。相場から離れた高額な査定額を提示してくる場合、専属専任媒介契約を結び、囲い込みを行おうとしてくるので注意してください。囲い込みとは、自社で抱えている顧客にだけ物件情報を公開し、他社から問い合わせがあっても物件情報を公開しない方法です。買主と売主の双方から仲介手数料を得たいというのが業者の本音であるため、こういった悪質な手段を取ってくる業者がいることも否定できません。

そういった被害にあわないためにも、まずは信頼できる業者かどうか見極めることが最重要です。そのためにもまずは複数の業者と査定金額を比較し、適切相場内の業者を選ぶように心がけてください。また専属専任媒介契約は3カ月間はほかの業者と契約することができません。そのため、少し不安を感じるのであれば、ほかの業者と契約が可能な一般媒介契約にしてみるというのも1つの手段です。

重要事項説明書には告知事項を漏れがないかしっかり確認

重要事項説明書の告知事項に漏れがないかはしっかり確認するようにしてください。例えば「防空壕を埋めた土地である」「自殺があった」といったものも、隠さずに正直に記載すべきです。告知をしなかったことで、あとになってからトラブルが発生するケースもあります。

まず知っておいて欲しいことが、不動産売買後に不動産に欠陥が見つかった場合は、売主がその責任を負わなければいけません。これを瑕疵担保責任といいます。例えば買主が土地に建物を建設する工事の際に、想定していない埋設物が見つかればその撤去費用は売主が負担することになります。そして、工事中止になった場合には工事費まで請求されかねないのです。また、「自殺があった」などの事故物件だとあとから分かれば、契約破棄になることも否めません。そのため、告知事項は必ず正直に行ってください。

適正価格や必要経費を把握して計画的な売却活動を

土地売却を成功させるためには、土地売却の流れを知るだけでは不十分です。どういった費用や税金がかかるのか、それを抑えるためにはどのような工夫をすればいいのかを考えなければいけません。また、特に業者選びには注意をしてください。業者選びで売却価格は大きく異なりますし、手数料も変わってきます。しかし、そういった価格だけで判断するのではなく、必ず信頼できる業者かどうかで判断することが重要です。適正価格や必要経費を把握し、さまざまな注意点を踏まえて計画的な売却活動をぜひ行ってみてください。