土地の査定をする前に知っておきたいこと|価格に影響を与える条件とは

まず最初に土地の査定について考えよう

「親族から相続した土地を、使わないから売却したい」、「引っ越しを機に住んでいた土地を売却しなければいけない」など、土地の売却理由はさまざま。しかしどんな場合であっても、土地の売却を考え始めたとき最初にやるべきことは「土地の査定」です。

土地は、似た立地や面積が近いものはあっても、世の中に全く同じものがないため価値がつけにくいもの。だからこそ、土地の査定は売却活動においてとても重要で、査定時の評価が実際の売却額や売れ行きにも影響するため、査定についてはあらかじめ学んでおくべきでしょう。

この記事では土地査定の方法や、査定を受ける際のポイント、査定時の必要書類など、土地査定を受ける前に知っておきたいことを解説します。

不動産会社の土地査定の方法

不動産会社はどのように土地の価値を測っているのでしょうか。土地の査定では、面積や立地だけではなく日当たりや周辺環境などさまざまな条件を見ています。また、査定の方法には簡易査定と訪問査定の大きく2つの手段があります。

土地の様々な条件を見ている

査定では、複数の観点から土地の評価額を割り出しています。一般的に査定時に確認されるポイントは以下の通りです。

<土地査定のポイント>

  • 土地の面積:条件にもよるが、集合集宅の建築が可能など、ある程度広さがあると評価が高い
  • 土地の形状:整形地の方が高い場合が多い。間口が狭いと価値が落ちる場合がある
  • 接面している道路:接面している道路が多いと価値が高まる場合がある
  • 駅やスーパーへの距離:周辺にある施設やそこまでの距離から利便性を確認
  • 土壌汚染や埋蔵文化財、地下埋設物:ある場合には土地価格にマイナスの影響
  • 周辺の街並み状況:嫌悪施設の有無、隣地の状況などを確認
  • 土地の公法上の規制:土地に建築できる建物の規制を確認
  • 日当たりの良さ、通風しなど:日当たりが良く風通しが良い土地の方が人気

土地の面積は、査定額に影響が大きい条件の一つです。また、形状は整形地であればより良く、間口が狭い旗竿地のような土地は、土地活用がしにくいために価値が下がる場合があります。

接面している道路の状況も、土地の価値を決定する大切な要素。接面している道路の幅員によって、土地に建設できる建物の大きさが決まるためです。また、接面している道路が多いと価値が高まる傾向があり、接面している道路が1面の土地を中間画地といい、直角に2面接している土地を角地と呼び、角地の方が良い価値がつきやすいです。

その他にも、駅やスーパーへの距離が近いかどうかといった利便性や立地も非常に重要視される項目の一つです。

主に査定方法は2つ

土地の査定方法は、簡易査定と訪問査定の2種類があります。

土地の情報を入力するだけの「簡易査定」

簡易査定は、土地の情報を元に過去の売却事例などを参照して価格を算出する方法です。土地の所在地や面積などの情報から査定額を出してもらうことができます。周辺の条件が似た土地の取引事例や過去の成約事例を参照したり、その年の公示価格が反映されたりします。

近年は、インターネット上でも気軽に簡易査定を受けることができるようになり、土地情報を入力するだけで、複数の不動産会社に一括で査定を依頼することが出来る一括査定サービスも存在します。簡易査定は「机上査定」や「ネット査定」とも呼ばれます。

不動産会社が来て調査してくれる「訪問査定」

訪問査定は土地の情報に加えて、不動産会社の担当者が実際に土地を訪問して、細かい条件を加味した上でより精度が高い査定額を算出する方法です。簡易査定でも考慮される土地の広さや立地などの情報に加えて、周辺環境やインフラの整備状況など、より詳細な現地の状況を踏まえて、精度の高い査定額を算出することができます。実際にその土地が売却ができる価格は、訪問査定で出してもらった査定額の方が近いと言われています。

複数の不動産会社から簡易査定の結果を受け取ったあと、気になった不動産会社にさらに詳しく訪問査定をしてもらうというステップで査定を進める人も多いです。

土地査定のポイントを抑える

納得のいく査定結果を受け取るため、土地の査定を受ける際に気をつけておきたいポイントがいくつかあります。

査定は売却サイトを利用して複数社に依頼する

査定は必ず複数社から受け、査定結果の比較検討を行うようにしましょう。査定額は不動産会社によって異なります。また、不動産会社は多くの場合、得意分野や不得意分野を持っています。1社だけに依頼をしてしまうと、その会社が本当に適正価格を提示してくれているか、また土地売却に実績があるかが分かりにくくなってしまいます。

複数社に依頼して比較することにより、より良いパートナー(不動産会社)に出会える確率が上がります。複数社に査定を依頼する場合は、不動産の売却サイトを利用すると便利です。インターネット上で情報を入力するだけで、複数の不動産会社から一括で査定を受けることができます。無料で手間をかけずに複数社の査定を受け取ることができ、おすすめです。

自分でも土地の価値を知っておく

査定を受けた際、その価格が適正ラインなのかどうかを判断するために、自分でもあらかじめその土地の相場を知っておくことはとても大切です。土地の相場を知っておけば、悪質な業者に騙されたりせず、不動産会社と交渉をする際もスムーズに話ができます。

土地の価値は公示価格から、または実勢価格から調べることができます。

公示地価から調べる

公示価格とは、国土交通省が年に1度、公表する土地の価格のことです。国土交通省が発表するため信頼度が高く、公共事業のための土地売買や、民間の土地の売買でもこの公示価格を指標にする場合が多いです。

・基準値 毎年1月1日
・公表時期 3月下旬
・発表期間 国土交通省

参考:国土交通省HPで公示価格を検索

実勢価格から調べる

公示価格は、国土交通省が定めて発表するものですが、実勢価格は実際の市場で取引されている価格を指します。その土地と近い地域にあり、似たような条件の土地の実際の売買実績を参考に価格を知る方法です。

過去の取引事例から調べることができるのが実勢価格なので、民間の不動産売却サイトを使って、自分の売却したい土地と似ている土地の売却事例を見ることで、ある程度の相場感を確認することができます。あるいは、国土交通省の土地総合情報システムでも調べることが可能です。

参考:国土交通省土地情報総合システム

査定額は売却価格ではない事を知っておこう

査定額は実際に売却できる価格とは限らない、ということを念頭に置いておくことも大切。単純に、査定額=売却額だと考えてしまいがちですが、それは違います。不動産会社は、その査定額で売ることを約束してくれるわけでもありませんし、売却額の決定は、基本的には売り主自らが行います。査定額は、あくまでも”売却額を決める際の目安の価格”だと考えておきましょう。

注意しておきたいのは、査定額が高い不動産会社で取引をしたからと言って、高額で売却できるとは限らないことです。悪質な不動産会社の場合は、契約を結ぶためにあえて最初に高い査定価格を提示して契約し、後になって土地が売れなければ、価格を下げるように要求されるというケースもあります。

明らかに高い、または安い査定額を出す不動産会社は避けましょう。査定額の根拠を確認し、やり取りの姿勢や対応などを見て、信頼できると感じる不動産会社に依頼することが大切です。

土地査定をするのに必要な書類

土地査定をするに当たって、事前に準備する書類も知っておくと良いです。事前に以下の書類を準備しておくことで、スムーズにそして精度の高い査定を受けることができます。

必要書類一覧

  • 登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 公図
  • 建物がある場合は建物の詳細書類
  • 測量図

不動産登記簿謄本(登記事項証明書)と公図は手元にない場合、法務局で入手することができます。不動産会社によっては、不動産会社が準備をしてくれる場合もあるので、確認をしてみると良いでしょう。

売却したい土地の上に建物がある場合には、建物の詳細書類(設計図表など)を準備しておきましょう。こちらは、建物の購入時に施工会社や不動産会社から受け取っている書類です。

また、測量図があれば準備をしておいてください。売却の際に必要になることが多いため、査定段階から用意しておくと安心です。

土地の売却をするならまず査定から

土地の売却の最初の一歩は査定から始まります。正しい査定が行われるかどうかによって、その後の売却活動や売却額にも影響があるため、しっかりと勉強をしてから査定を受けることが大切です。売りたい土地の相場をあらかじめ知っておくことや、必要書類を準備しておくことでスムーズな売却を行うことができます。

正しい知識を持って査定を行い、適正な価格で土地を売却しましょう。