一戸建を高く売りたい!売却の流れと成功のコツを解説

戸建を売却する時に何から始めればいいか悩んでいませんか

「戸建を売却するのが初めてで、一体何から始めていのかわからない」そんな方も多いのではないでしょうか。不動産を売却するには不動産業者選び、様々な手続き、費用や税金の支払いなど、いくつものことをこなさなくてはいけません。事前に売却に必要な知識を身に着けておけば、不動産売却もスムーズに進められます。この記事では、一戸建ての売却に絞って、売却する流れ、必要となる費用や書類、できるだけ高く売却するためのポイントなどについて詳しく説明します。

戸建て住宅を売却する時の流れ

最初に一戸建て住宅を売却する大まかな流れを紹介します。流れが分かれば、スケジュールも立てやすく、不動産の売却も成功させやすくなります。

戸建の売却相場を自分で調べる

まずは、売却する戸建がどのくらいで売却できるが調べましょう。売却相場がわかれば、目標売却額を決めやすくなります。また、不動産業者へ支払う仲介料、さまざまな税金は不動産価格が基準となることが多いので、支払いの準備にも役立ちます。

査定方法には、簡易査定(机上査定)訪問査定(実査定)があります。

査定の種類 特徴
簡易査定(机上査定) 物件の「種別」「築年数」「立地条件」などのデータから、大まかな査定額を算出する方法。不動産業者が運営するWEBサイトに情報を入力するだけで査定額がわかる。
訪問査定(実査定) 不動産業者の営業担当が実際に物件を見て行う査定。さまざまな情報を考慮して査定額を出すので、より正確な査定額が得られる。

最も簡単なのは、一括査定サイトを利用する方法です。一括査定サイトを利用するメリットは、一度の情報入力で複数の査定額が得られるところで、複数の査定額がわかれば、相場がわかり不動産業者選びにも役立ちます。

売却に必要な書類を準備する

不動産の売却にはさまざま書類が必要となります。すぐに必要となるわけではないですが、不動産の売却を決めたらすこしずつ準備をしておくと後々慌てなくて済みます。書類によっては、有効期限があるものもあるので、注意してください。

必要書類
本人確認の身分証明書 顔写真が必要。写真がない場合は身分証明書を2種類用意する。
住民票 住民票は登記上の住所と現住所が異なる場合に必要。住民票は発行から3ヶ月以内のものを使用する。
実印 と印鑑証明書 実印でなければならないが実印のほうが望ましい。また、印鑑証明は不動産業者による。印鑑証明書は3ヶ月の有効期限があるので要注意。
土地建物登記済証「権利証」または登記識別情報 平成17年3月7日以降は不動産登記を行った場合は権利証ではなく登記識別情報を受け取ることになっている。登記識別情報とは、登記済証に代えて発行される12桁の番号
固定資産税・都市計画税納税通知書 固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点での不動産の所有者に課税される税金。
物件状況等報告書 「物件状況等報告書」は物件引き渡し後のトラブルを防ぐために記入するもの。
建築確認済証および検査済証 建築確認済証と検査済証は、その物件が建築基準法に則って建築されていることを証明する書類。
土地測量図・境界確認書 これらの書類作成には、土地家屋調査士に依頼する。

不動産会社を見つけて媒介契約を結ぶ

不動産業者に仲介を依頼する場合、媒介契約は3種類あります。種類によって仲介手数料の違いはありません。それぞれの契約内容の違いと、メリット・デメリットについては表で解説します。

専属専任媒介契約や専任媒介契約は、規制が多いですがその分売却活動を積極的にしてもらえます。また、専属専任媒介契約をすることで、仲介手数料の価格交渉も可能な場合もあります。

不動産会社に重ねて媒介を依頼 自ら見つけた相手方と売買 指定流通機構
(近畿レインズ)への登録
専属専任媒介契約 媒介契約締結の翌日から5日以内に登録
専任媒介契約 媒介契約締結の翌日から7日以内に登録
一般媒介契約 登録は任意

 

メリット デメリット
専属専任媒介契約
専任媒介契約
・不動産会社は積極的に売却活動を行こなってもらえる。
・不動産業者からの報告がある
専属専任は1週間に1回以上、専任は2週間に1回以上
・レインズに登録され多くの不動産会社へ情報発信される。
・販売の窓口が1社のため、様々な情報が得られる。
・販売の依頼先が限定される
・契約期間内は他の不動産会社に依頼できない
・専属専任の場、合自分で見つけた買主と取引できない
※自ら発見した相手と取引成立すると、報酬相当額を請求されます。
一般媒介契約 ・契約期間内は他の不動産会社に依頼できる ・依頼窓口や情報が分散する
・活動状況が報告されない

売却活動を行う

ネットは広告や広告チラシだけでは物件の良さをすべてわかってもらうのは難しいです。実際に、購入希望者に内覧してもらうことで、セールスポイントを直接説明することができます。また、大切にしていた不動産だから、できるだけ大事にしてくれる人に買ってほしいですよね。内覧をすれば、実際に購入者に会い売却する相手を選べることもメリットのひとつです。

デメリットは、知られたくないところも見られてしまうところ。欠陥が見つかったら、そこを引き合いに出して価格交渉をされる可能性もあります。また、1日で何組も接待しなければならない場合は、時間と労力の負担になります。また、いろいろな人が出入りすれば、周りの人に不動産を売却することを知られてしまう可能性があります

売買契約を結んで家を引き渡す

条件を確認し、合意ができたら売買契約を締結します。契約を締結しても、まだしなくてはならないことがあります。契約締結から引き渡しまでにするべきことは、以下のようになります。

公共料金の精算を済ませておく

当事者が立ち会って、物件の引き渡し
(その際に設備や備品などの取扱説明を行う)

売却代金の受領

住宅ローンの抵当権の抹消と所有権の移転登記を行う

また、不動産売却益が出た場合は、確定申告をして譲渡所得税を納めます。赤字になった場合でも、還付金がもらえるので確定申告は忘れずに行いましょう。

戸建て住宅を売却する時にかかる費用

不動産業者への仲介手数料

不動産手数料は、法律で上限が決められています。詳しい上限額は表をご参照ください。

売買価格 報酬額
200万円以下の部分  取引額の5%以内
200万円超400万円以下の部分 取引額の4%以内
400万円超の部分 取引額の3%以内

※売買価格には消費税を含まない。報酬額には別途消費税がかかる。

また、売却価格が400万円以上の場合は、下記の計算式で仲介手数料を算出することができます。

(売買価格×3%+6万)×消費税

例えば、売却価格が4000万円の場合、計算式は下記のようになります。計算式の6万円は200万円までの5%に対する2%分の金額の4万円と200万以上~400万までの1%分の2万円を足したものです。

仲介手数料 = (4000万円 × 3% + 6万円)x 1.08 = 136万800円

売買契約書にかかる印紙税

印紙税法により、不動産売買契約書にも印紙税が必要で、売買契約書に印紙を貼り納税します。印紙税の額は不動産売買契約書に記載されている金額によって異なりますが、平成32年3月31日まで10万円を越える場合は軽減措置が適用されています。

契約金額   本則税率 軽減税率
10万円を超え 50万円以下のもの 400円 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 1千円 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 2千円  1千円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 10万円 6万円

 

引用元:国税庁 不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

戸建を売る時にかかる譲渡益課税

戸建を売却して売却益が出たら、譲渡所得税を納めます。計算方法は少し複雑ですが、順番が覚えればそれほど難しくありません。では、最初に譲渡所得を算出します。計算式は下記のとおりです。

譲渡所得=譲渡価格-「取得費+売却費用」

譲渡価格は、一括査定サイトを利用すれば査定額がわかるのでそちらを利用しましょう。

取得費に含まれるもの
①土地・建物の購入代金
②建築代金
③購入時にかかった税金「登録免許税、不動産取得税、印紙税など」
④仲介手数料
⑤測量費
⑥整地費・建物の取り壊し費用など
⑦設備費
⑧改良費
⑨一定の借入金利子

また、戸建の場合、建物の部分には減価償却が必要となります。減価償却とは、減価償却資産を取得した際に、取得費用(購入金額)を一定年数に分けて経費として計上するために用いられる計算方法です。減価償却費の一般的な計算方法は定額法と定率法がありますが、特に届出をしない場合は定額法で計算します。

売却費用に含まれるもの
①不動産業者に支払った仲介手数料など
②売主が負担した印紙税
③貸家を売るため、借家人に家屋を明け渡してもらうために支払った立退料
④土地などを売るための建物の取壊し費用とその建物の損失額
⑤売買契約締結後、さらに有利な条件で売るために最初の契約者に支払った違約金
⑥借地権を売るときに地主の承諾をもらうために支払った名義書換料など

計算式は下記のとおりです。

償却費の算式(定額法)      建物購入代金 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

次に、課税譲渡所得を算出します。課税譲渡所得は譲渡所得から特別控除を差し引いた金額です。

課税譲渡所得=譲渡所得-特別控除

特別控除の条件
マイホームを売却した場合 「3000万円の特別控除」
「10年以上所有する不動産を売却した際に受けられる特例」
投資物件を売却した場合 「特定事業用資産の買換え特例」
相続した不動産を売却した場合 相続した不動産を売却した場合は、譲渡所得の計算や所有期間の数え方、控除や特例がマイホームを売却したときと異なる。「取得費加算の特例」や実家で同居していた場合は、その不動産を相続して、自分の名義に変更すれば「3,000万円の控除」が適用される。

不動産を売却したときに受けられる特別控除は条件によりさまざまです。特別控除を受けるためには、必要要件を満たす必要がありますから、事前に確認が必要です。主な特別控除は下記のとおりです。

 

支払う譲渡所得税額は下記の式で算出できます。

譲渡所得税額=課税譲渡所得 x 税率

 短期譲渡所得 長期譲渡所得
期間 5年以下 5年超
所得税 30.63% 15.315%
住民税 9%  5%
合計 39.63%  20.315%

課税譲渡所得は5年目を境に「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」に分けられ、それぞれにかけられる税率も異なります。税率は下記のとおりで、「短期譲渡所得」の税率の方が2倍近く高くなっています。

※また平成23年12月2日からは復興特別所得税(平成23年12月2日に東日本大震災からの復興のための必要な財源を確保するため創設された税金で税率2.1%)も支払うことになっています。所得税率には、2013年から2035年まで支払う復興特別所得税(2.1%)が上乗せしてあります。

課税譲渡所得が300万円だった場合、「短期譲渡所得」118万8900円、「長期譲渡所得」60万9450円になります。

状況によって生じる登記代

登録免許税とは、不動産の名義変更するときに国に支払う税金です。売却により所有権移転をする場合には、「固定資産税評価額」×2%。登録免許税は平成31年3月31日までは軽減税率が適用されるので、1.5%となります。

内容 課税標準 税率 軽減税率(措法72)
売買 不動産の価額 1,000分の20 平成31年(2019年)3月31日までの間に登記を受ける場合1,000分の15

引用元:国税庁 登録免許税の税額表

また、ローンを完済し抵当権抹消登記の手続きを行うときにも登録免許税が必要で、不動産1個につき1000円支払います。戸建ての場合は、建物の部分と敷地の部分を別々にカウントするので2000円になります。

戸建住宅を売るのに適したタイミング

不動産価格は変動するものなので、できるだけ高く売却するためには、売却するタイミングを見極める必要があります。ここでは、できるだけ利益を上げるためのタイミングを見極めるポイントについて説明します。

経済情勢が良好な時

不動産価格は常に一定ではなく、景気と連動します。景気が良くなれば、不動産価格も上昇します。2020年に東京オリンピックが開催されるので、近年不動産価格は上昇傾向にあります。一般的には、オリンピック開催前後が不動産価格のピークではないかと考えられています。

売却によるメリットがある築年数に達した時

戸建ては築年数でも価格が変動します。当然のことながら、築浅の方が高値が付きやすく有利です。戸建ては、築年数3・5・10・15・20・30で価格が下ると言われています。それぞれの築年数ごとの売却のメリットと注意点をご紹介します。

 

年数 メリットと注意点
築3年: 「ほぼ新築」なので、好条件で売却できる。しかし、所有期間が5年以下なので、収める税金は高くなる。
築5年: 築5年未満も「新築とさほど変わらない築浅」と思われるのと、価格相場が新築価格相場に連動する傾向があるので、景気がよければ購入価格よりも高く売却できる可能性もある。5年は所得税の税率の分かれ目なので、利益をあげるためには所有期間をきちんと把握しておくことが重要。
築10年未満: 築5~9年程度の物件は、新築よりも価格が安く比較的新しいため中古市場では非常に人気が高い。所有期間が5年超の長期譲渡所得に該当してくるため、売り手側にもメリットが多い時期

戸建住宅を売却する際の注意点

土地の権利や境界線を明確にする

一戸建の売却で重要なのが、土地の権利や隣地との境界を明確にしておくことです。境界が明確でないと、後々お互いの境界を主張し合い争いになる可能性もあります。そのようなトラブルを避けるために「土地測量図」「境界確認書」など、土地の権利がわかる書類を用意しておきましょう。境界線が曖昧な場合は、隣接地の土地所有者と協議し、了解を経て測量図を作成すれば良いですが、それでも解決しない場合は、専門的な機関「境界問題解決センター」などに相談することもできます。

建物の内装や外装のチェック

どんなに古くても、手入れをしている家としていない家では印象はまったく異なり、売却価格にも影響します。リフォームを前提で購入する人も多いので、すべてを直す必要はありませんが、できるだけ好条件で売却するために、内装や外装のチェックも念入りに行いましょう。また、戸建住宅の場合マンションにはない庭の印象もとても重要です。特にチェックしておきたいところは下記のとおりです。

チェックしておく場所 ポイント
水回り 内覧者が最も気にする場所。バスルーム、洗面所、トイレなどは水垢を取り、ニオイ対策もしておく。
畳、ふすま、障子 生活感を感じさせやすい、畳、ふすま、障子が古いと印象が悪くなりやすいので、新しく張り替える。
外壁 外壁を塗装する費用は30坪程度でもかなりの金額になるので、リフォームは行わず、外壁の黒ずみ、コケ、カビ、クモの巣などをしっかりと清掃して印象を良くしたほうが良い。
戸建の売却では庭の印象も大事。最低限雑草は刈り取っておく。ガーデニング用品が多い場合はきちんと片付けておく。

一戸建は売却期間が長いことを把握しておく

中古物件の売却期間はだいたい5ヶ月前後といわれていますが、一戸建ての売却期間はマンションに比べ長く平均で11ヶ月くらいです。そのことを念頭に置いて、無理のないスケジュールを立てましょう。中古の戸建て住宅は売れ残ると、価値はどんどん下がってしまうので、値下げするタイミングも考えておくことも必要です。

戸建住宅を高く売るためのポイント

一括査定サービスを利用する

一括査定サービスとは、一度の情報入力で複数の不動産業者に査定依頼が出来るサービスです。一括査定なので、不動産業者ごとに査定を依頼する必要がありません。複数の不動産業者の査定額を知ることで相場がわかり、適正な売却額を設定できます。

しっかりと売却活動をしてくれる不動産会社を選ぶ

不動産の売却を成功させるのには、不動産業者選びはとても重要です。知名度があるとか査定額が高いだけではなく、しっかりと売却活動をしてくれる不動産業者を選びましょう。不動産業者を選ぶときのポイントは下記のとおりです。

不動産業者を選ぶ時のポイント
①免許番号と行政処分歴を確認
②不動産会社にはそれぞれ得意分野があるので、売買物件の媒介業務を取り扱っている不動産会社を選ぶこと。中でも、戸建住宅の販売実績が多い不動産業者が良い。
③名前だけで選ばない。不動産売却に不動産業者の規模は関係ない
④店内をチェックする。汚れていたり、マナーの良くないところはNG。
⑤担当者の重要。良い不動産業者だからといって、良い担当者とは限らない。また担当者との相性も重要。

戸建売却を成功させるには不動産会社選びが重要

戸建の売却で、できるだけ高く売却するためには売却するタイミングを見極めることが大切です。しかし、不動産売却活動は長期にわたるので、不動産を好条件で売却するためにはやはり不動産業者選びが重要なポイントになります。大切な不動産の売却を任せるのですから、査定額や知名度だけなく戸建の販売実績が多い信頼できる不動産業者を選びましょう。不動産業者選びには、一度の情報入力で複数の査定額が得られる一括査定サービスがおすすめです。